コーヒー豆の産地とその特徴を解説!世界のコーヒー豆に出会えるサブスクサービスも紹介します!

コーヒーの本場といえば、アラブを思い浮かべる人もいれば、ブラジルやコロンビアといった南米諸国を想起する人もいるでしょう。原産地自体はエチオピアとされていますが、コーヒーを飲む文化は長い歴史の中で世界中に伝播し、今では多様な国や地域の名産品として愛されるようになっています。実際、コーヒーは豆の産地によって特徴が大きく異なり、コーヒー通を名乗るなら産地ごとの特徴や味・香りの違いについて、ぜひとも精通しておきたいところ。

そこで今回は、産地によって異なるコーヒー豆の特徴と、世界のコーヒー豆に出会えるサブスクサービスを紹介します。

産地によって大きく違う!コーヒー豆の特徴を産地別に紹介

コーヒー豆の代表的な産地は、アラブ地方や中東、アフリカ、東南アジア、中南米など、主に赤道付近にある国や地域が中心です。これらの国や地域は、赤道を一周するように分布しており、南緯25度から北緯25度の帯状の地域を「コーヒーベルト」と呼ぶのも、それらの地域にコーヒー栽培の適地が多く分布しているからだといわれています。

実際、コーヒーの栽培は一般的に年間平均気温が15~30℃、年間降雨量が1800mm以内という環境が最適とされています。赤道付近の国々はこうした条件に合致する地域として、コーヒーの栽培や輸出を国の経済を支える根幹として位置づけ、品種改良や技術革新を繰り返して、その国・地域独自のコーヒー豆を生み出したのです。

そのため、似たような気候条件ではあっても、コーヒー豆は産地によって味や香りはもちろん、口当たりやのど越しまで大きく変わってきます。

それでは、産地によってコーヒー豆がどのように違い、どのような特徴を持つのか、代表的なコーヒー豆の種類を産地別に挙げながら詳しく解説していきます。

ブラジル

コーヒー豆の銘柄には産地の国名がそのままつけられることが多く、「ブラジル」という銘柄もそのひとつです。産地のブラジルは世界でも有数のコーヒー生産国で、特に有名な銘柄「ブラジル」は万人受けしやすい均整の取れた酸味と苦味が特徴です。バランスが良いので、ブレンドのベースとして使われることも多く、言わずと知れたコーヒーのスタンダードだといえます。

ジャマイカ

ジャマイカでは、主に「ブルーマウンテン」という銘柄のコーヒー豆が栽培されています。その特徴は、味とコク、そして酸味の絶妙なバランス。実際、「ブルーマウンテン」はコーヒーの良い部分をすべて合わせたような豆だといわれ、コーヒーの王様とも称されるほど評価の高い銘柄です。ジャマイカでも一部の地域しか栽培しておらず、そのブランド的な希少価値の高さから高級なコーヒーとしての地位も確立しています。

タンザニア

タンザニアは世界中で愛される「キリマンジャロ」という銘柄のコーヒー豆を栽培している地域です。「キリマンジャロ」の特徴は、何といってもしっかりした酸味とコク。「野性味あふれる」と評されることも多く、芳醇な香りと濃厚な風味が印象的なコーヒー豆だといえます。また、苦みがそこまで強くなく、あっさりした飲み口も特徴の1つです。

イエメン

イエメンはアラビア半島の西側に位置する国で、日本から見るとあまり馴染みのない地域かもしれません。ただ、コーヒーの産地としての歴史は長く、原産地として名高いエチオピアの次にコーヒーを栽培し始めたともいわれています。そんなイエメンを代表するコーヒーの銘柄が「モカ」です。「モカ」はエチオピアでも栽培される銘柄ですが、その名前の由来はイエメンに存在したとされる「モカ港」だとされています。イエメン産のコーヒー豆は「モカ・マタリ」と呼ばれ、その特徴は花のように爽やかな香りです。香りを楽しむならイエメン産のコーヒーといわれ、その香りの高さから「コーヒーの女王」とも称されています。

エチオピア

コーヒーの母国ともいわれるエチオピアは、イエメンと同じく「モカ」コーヒーの産地として知られています。エチオピア産のモカコーヒーも、特徴はその香り。フルーティーで甘い香りはジャスミンを思わせると称されます。香りもさることながら、味わいにも特徴があり、他の銘柄に比べて苦味が少し控えめです。そのため、苦味の強いコーヒーとブレンドして販売されることも少なくありません。

コロンビア

コロンビアは、南米でブラジルに次ぐ規模を誇るコーヒー豆の産地です。主な銘柄は国名から取った「コロンビア」。甘さが自然でしっかりした酸味が感じられ、コクと風味のバランス感覚に秀でたコーヒー豆です。

インドネシア

東南アジアに位置するインドネシアは、アジア有数のコーヒー豆の産地として知られています。その生産量は世界でも第4位であり、スマトラ方式という独自の栽培方法でコーヒー豆を生産しています。インドネシア産のコーヒー豆で特に有名な銘柄が「マンデリン」です。「マンデリン」は品質が高く、シナモンのような上品な風味を感じられる銘柄です。苦味とコクがしっかりしており、それでいて口当たりは滑らかで、飲み干した後にもほのかな香りを味わうことができます。

自分好みのコーヒー豆と出会うためのポイント

産地や品種によって風味や香りが大きく異なるコーヒー豆は、人によって最愛の銘柄が全く異なるということも珍しくありません。そのため、大切なのはどの銘柄が一番美味しいのかではなく、いかに自分に合ったコーヒー豆を選べるかということです。

それでは、自分に相応しいコーヒー豆を選ぶためには何を基準に見ていけば良いのでしょうか。ここでは、コーヒー豆の基本的な選び方について解説します。

産地を確認する

コーヒー豆は産地によって異なる特徴を持つため、自分好みのコーヒー豆を見極めるためには、まず産地を確認することが何より大切です。ただ、コーヒーの産地は世界中に数多く存在しているので、1つひとつ取り寄せて味や香りを確かめるとなるとかなりの労力を要します。

そのため、まずはコーヒーの産地をアフリカ、中南米、アジアの3地域に大別し、それぞれの地域の代表的なコーヒー豆から試してみると良いでしょう。アフリカなら「モカ」、中南米なら「キリマンジャロ」、アジアなら「マンデリン」といったように、各地域を代表するコーヒーを試してみることで、その地域周辺を産地とするコーヒー豆の大まかな特徴を掴むことができます。

焙煎度合いを確認する

コーヒーの風味を決めるのは、産地や品種だけではありません。同じ品種のコーヒー豆でも、焙煎度合いによって風味には大きな差が生じます。それは、コーヒーの生豆を焙煎することで、豆の内部に含まれる水分量が変化するためです。

焙煎度合いは大きく分けて「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3段階があり、さらに細分化すると8段階まで分けることができます。焙煎度合いが浅いほど酸味が強く、深くなるほど苦みやコクが出やすくなります。

※コーヒーの焙煎について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ
>自宅でおいしいコーヒーを飲みたい!自家焙煎の方法やおすすめサブスクサービスを紹介

コーヒー豆のランクを確認する

世界で基準が統一されているわけではありませんが、コーヒー豆にもランクが付けられています。

コーヒー豆のランクに用いられる指標は、国や地域によってマチマチではあるものの、基本的には「産地の標高」「コーヒー豆の大きさ」「欠点数」の3つの指標で等級付けされます。人による好みの違いがあることから、ランク付けで「風味」や「味」などが指標に使われることはほとんどありません。ただ、上に挙げた3つの指標はいずれもコーヒー豆の品質に大きく関わってくるので、コーヒー豆の選定に迷ったらランクの高い品を選んでおくのが無難です。

世界中の多様な味わいに出会える!おすすめサブスクサービス3選

世界中のコーヒーを余すことなく楽しみたいなら、定額制で各地域のコーヒーを楽しめるサブスクがおすすめです。コーヒーのサブスクに加入すれば、普段なら試さないような種類のコーヒーまで楽しめるので、自分に合ったコーヒー豆を探すうえでも最適なサービスだといえます。以下、代表的なコーヒーサブスクを紹介します。

PostCoffee(ポストコーヒー)

自分好みのオーダーメイドコーヒーを楽しみたいなら、PostCoffee(ポストコーヒー)がおすすめです。PostCoffee(ポストコーヒー)では、コーヒー診断というライフスタイルに基づいたアンケートから、自分に最適なスペシャリティコーヒーを毎月3種類まで楽しめます。もちろん、選べるコーヒーは世界の約20か国から厳選した最高品質の種類ばかり。数多いコーヒー豆から自分風にカスタマイズした逸品を楽しめるでしょう。

公式サイト:PostCoffee(ポストコーヒー)

WOODBERRY COFFEE(ウッドベリーコーヒー)

WOODBERRY COFFEE(ウッドベリーコーヒー)は、プロの焙煎士が厳選したコーヒーを味わえるサブスクサービスです。世界中のコーヒー豆の中から旬のスペシャリティコーヒーをプロが選び抜き、毎月3種類まで加入者の手元に届けてくれます。世界のいろいろなコーヒーが楽しめるのはもちろん、価格設定も手頃で、毎日のコーヒーライフを充実させるには最適なサービスだといえるでしょう。

公式サイト:WOODBERRY COFFEE(ウッドベリーコーヒー)

COFFEE DE SAISON(コーヒーデセゾン)

「季節を味わう」をコンセプトに、毎月旬なコーヒーが届くCOFFEE DE SAISON(コーヒーデセゾン)は、季節に合わせたさまざまなコーヒーを楽しめるサブスクです。届けてもらうコーヒーの種類を自分で選ぶことはできませんが、その分、今まで見過ごされていたような多様な味わいとの出会いを楽しむことができます。

公式サイト:COFFEE DE SAISON(コーヒーデセゾン)

いろいろなコーヒーを試してコーヒーライフを充実させよう!

コーヒー豆は産地の特徴を掴めば、自分に合った種類をより探しやすくなります。ただ、好みでないからといって、銘柄や品種だけで切り捨ててしまうのはもったいないもの。焙煎度合いや炒り方次第でも、コーヒー豆の味わいは百面相のように変わります。手を変え品を変えれば、自分好みにカスタマイズできるのがコーヒーの良いところです。少しでも興味があれば、サブスクサービスの利用も視野に入れ、日々のコーヒーライフを充実させてみてはいかがでしょうか。